どんな状態が「特定空家等」なの?その4

ここまでに、「特定空家等」の判断の参考となる基準という内容が「ガイドライン(「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針)」に記載されている、

  • 〔別紙1〕「そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態」であるか否かの判断に際して参考となる基準
  • 〔別紙2〕「そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態」であるか否かの判断に際して参考となる基準
  • 〔別紙3〕「適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態」であるか否かの判断に際して参考となる基準

についてまとめました。

その記事はこちら:

どんな状態が「特定空家等」なの?その1

どんな状態が「特定空家等」なの?その2

どんな状態が「特定空家等」なの?その3

また、特定空家等の定義についてはこちら:「特定空家等」とは?

そして、今回は別紙の説明の最終回、こちらです。

〔別紙4〕「その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態」であるか否かの判断に際して参考となる基準

〔別紙1〕では、建物などが倒壊することによる「物的・人的等の被害」に対して危険性があるかどうかの判断。

〔別紙2〕では、その空家等の周辺に対して「衛生上の悪影響」を与える危険性があるかどうかの判断。

そして〔別紙3〕では、その空家等が存在することにより、「周辺の景観」に及ぼす影響についての判断でした。

ここでは、上記のポイントに当てはまらない事項、特に下記の3つの原因について「周辺の生活環境の保全」という観点での判断になります。

注意が必要なのは、〔別紙4〕を含め、上記すべてにおいてあげられたものはあくまでも例示であるので、個別の事案に応じて適切に判断する必要があるということです。

 

さて、ここから〔別紙4〕の基準となる状態についてみていきます。

(1)立木が原因で、以下の状態にある。

「状態の例」として、

  • 立木の腐朽、倒壊、枝折れ等が生じ、近隣の道路や家屋の敷地等に枝等が大量に散らばっている。
  • 立木の枝等が近隣の道路にはみ出し、歩行者等の通行を妨げている。

まず「立木」の状態について特化した例です。

建物ではなく、その敷地内にある「立木」の管理が不十分で、周辺の環境に上記のような悪影響を及ぼす場合、特定空家等として判断されることになります。

特に「建物本体の状態に限らない」という内容になりますので、十分な注意が必要です。

(2)空家等に住みついた動物等が原因で、以下の状態にある。

「状態の例」として簡単にまとめると、

  • 動物の鳴き声その他の音が頻繁に発生
  • 動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生
  • 敷地外に動物の毛又は羽毛が大量に飛散
  • 多数のねずみ、はえ、蚊、のみ等が発生
  • 住みついた動物が周辺の土地・家屋に侵入
  • シロアリが大量に発生し、近隣の家屋に飛来

が挙げられています。

空家等が存在することにより、それに住みつく、もしくはそれを原因に発生する生物等そのものだけでなく、その生物から発生する、音、毛、におい等が周辺に与える悪影響を考慮する内容です。

これも、空家等を管理していないことから生じる事象と言えますので、管理が十分に行き届いていない状態のものは特定空家等として判断されることになります。

いくら建物の状態が健全であっても、このような副次的な現象により周辺環境に悪影響を及ぼしている状態であれば、その状態の程度により特定空家等と判断されることに注意が必要です。

(3)建物等の不適切な管理等が原因で、以下の状態にある。

「状態の例」として、

  • 門扉が施錠されていない、窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている。
  • 屋根の雪止めの破損など不適切な管理により、空き家からの落雪が発生し、歩行者等の通行を妨げている。
  • 周辺の道路、家屋の敷地等に土砂等が大量に流出している。

とあります。

ここまでの状態に当てはまらない例です。

まずひとつめは、「不特定の者が容易に侵入できる状態」です。

空き家であっても誰でも入ることができないようにしっかりと施錠などで管理する必要を求められています(一時的な鍵の破損などではなく、そのような状態が放置されている場合について該当することになります)。

他の項目も、建物そのものの状態ではなく、それらを管理しないことによる副次的な影響を考慮しています。

 

ここまで〔別紙1〕から〔別紙4〕までの特定空家等の判断の参考となる基準について確認していきました。

つまり、このような状態にならないように空家等を管理する必要があり、もし管理が不十分な場合は「特定空家等」とされる場合があります。

 

では、特定空家等として判断されてしまった場合、どのような影響があるのでしょうか?

所有者に対する影響について、今後まとめていきたいと思います。

 

※画像は参考画像です。「特定空家等」と認定を受けているものとは限りません。

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